TikTok、Instagram、YouTubeでよく見るグルメインフルエンサーを分類してみた。
都市部を中心に飲食店のWEB集客として欠かせなくなっている動画コンテンツ。TikTok、Instagram、YouTube などでは、動画コンテンツを発信するグルメインフルエンサーに注目が集まりつつあります。グルメインフルエンサーのコンテンツにもそれぞれ特徴があるため、一部をピックアップ・分類をしてみました。
1.飲食業オウンドメディア型
居酒屋 哉月
居酒屋哉月は、名古屋市栄地区にある日本一のTikTokフォロワー数を誇る完全個室の居酒屋です。かわいくてコミカルなキャラクターの従業員が和の趣きある店内でTikTokで流行っている動画を中心に撮影しています。
- 動画に出演する従業員をアイドル化し、親近感を集客につなげています。
- 居酒屋で提供している料理などはほとんどプロモーションしていないのが特徴です。
- バズっている音源(主に非言語コミュニケーション)を使うことで、世界中にファンが生まれています。
PLUCK AND PLANT
PLUCK AND PLANTは、東京池尻大橋駅近くにある隠れ家ビストロです。コロナ禍に開店しましたが、4カ月連続の赤字により閉店の危機に陥った際に、TikTokアカウントを開設。TikTokで視聴者からお店の改善点を募集したり、新メニューを募集するなどして、わずか1か月で単月の黒字化を達成。真摯に店舗改善に取り組む姿がファンの心をつかんでいます。
- TikTokアカウント開設から1か月で、予約が6倍・売上が3倍に増加している。
- 来店客の約8割がSNSがきっかけで来店している。
- オウンドメディアを活用して、効果的な販促や人材募集を行うことができている。
島やん隆史
年商15億円・グループ店舗(FC店舗含む)60店舗のラーメングループ会社を経営する島田隆史のチャンネル。飲食店経営者の目線から、飲食店のレポートや、自社の販促方法・メニュー開発、人材育成などのノウハウを発信しています。
- 飲食店の経営ノウハウを発信しており、登録者も飲食店経営者などが多いと予想される。
- オンラインサロンも運営しており、動画コンテンツを起点にして飲食業のネットワークを構築している。
2.グルメリポート型
名古屋グルメ【ナゴグル】
名古屋グルメ【ナゴグル】は、名古屋を中心とした東海地方の飲食店を訪問し、そのお店の映える名物料理やお店の雰囲気を発信しています。ナゴグル氏は365日毎日外食しているため、発信している情報量が多いことが特徴で、文字通り名古屋のグルメを知りたいときは、ナゴグルを見るだけでOK。知る人ぞ知る名店から、地元民なら誰もが知るおなじみのお店まで幅広くカバーしています。
- サムネイルの独特な言葉遣いと映える写真がインパクトあり。
- TikTok、Instagram、YouTube ともに登録者数が10万人を超えており(2024年3月15日現在)、どのSNSでも大きな影響力を有している。
- つかみ→外観・内装→(調理)→料理・ドリンク→まとめ(おススメの利用シーン紹介など)のパートで構成されていることが多く、飲食店を選ぶ際に必要な情報をタイパよく収集可能。
うざみ(東京・関西グルメ)
うざみ(東京・関西グルメ)は、関西(京都・大阪・兵庫)の飲食店をグルメレポート形式で紹介しており、「行ってみる!」「おいC」など独特のフレーズがファンの心をつかんでいます。社交性の高いうざみ氏は、気さくに他の来店客や店舗スタッフとコミュニケーションをとっており、その掛け合いのおもしろさも見どころの一つです。
- 他のグルメリポート系のインフルエンサーとのコラボレーション動画も多い。
- 動画には、店舗スタッフが手を振ったり、セリフを言うシーンも多く、関西の人情あふれるあたたかい雰囲気が発信されている。
- 表情豊かで、おいしそうに食べる姿が人気にとなる。
3.調理場潜入型
黙飯 MOKU MESHI TOKYO
黙飯 MOKU MESHI TOKYOは、東京を中心に、全国の飲食店の仕込みから営業のリアルな様子を発信しています。丁寧かつてきぱきした仕込みの様子は小気味よく、おいしそうに焼いたり揚げたりする音が食欲をそそります。店主の素朴な人柄なども見どころの一つで、動画を見るとお店への親近感がとても増す内容となっています。
- 30分以上ある動画が多いのですが、高性能なマイクで録音し、カメラアングルも頻繁に変わっているため、見飽きない構成となっている。
- 飲食店の厨房に入るという、特別な体験をコンテンツにしている。
- 何かをプロモーションするのではなく、淡々と人気飲食店の店内の様子を発信しているため、信頼性が高い。